EnterpriseConsole 5.x→5.xバージョンアップ¶
Sophos Enterprise Console(以下SEC)の5.x→5.xのマイナーバージョンアップの作業手順を示します。
SECのバージョンアップは自動的に行われないため手動で行う必要がありますが、SECのサポート可能な
ライフサイクルはそこまで長くないため、およそ年1程度レベルで実施する必要があります。
バージョンアップは以下のステップで行います。
- SECのレジストリ・データベースのバックアップ
- SECのバージョンアップ
SECのレジストリ・データベースのバックアップ¶
バックアップファイルは通常アップグレード作業では使用しませんが、失敗した場合のリカバリ
として非常に重要なため必ず行うようにしてください。仮想マシンの場合、スナップショットを
取得しておくことも重要です。
- コマンドプロンプトを管理者権限で実行します。
- 次のコマンドでバックアップツールの存在するディレクトリに移動します。
cd "C:\Program Files (x86)\Sophos\Enterprise Console"
- 次のコマンドでバックアップを実行します。
DataBackupRestore.exe -action=backup
- 次のパスにバックアップされるため、必要によってメディアなどにバックアップしてください。
C:\ProgramData\Sophos\ManagementServer\Backup
- 以上でバックアップは完了です。
- 注意事項
- デフォルトのインストールパスから変更してインストールを行っている場合、環境設定ファイル
のバックアップに失敗します。現時点ではデフォルト以外のパスでは動作対応していません。 - 異なるマシンに対してのリストアを行う場合、マシンのホスト名IPアドレスやDBのインスタンス
などそのままではリストア出来ない不整合が起きないようにマシンを構成しておく必要があります。
この手順の場合は公式ドキュメントの「サーバ間の移行ガイド」を参照してください。
- デフォルトのインストールパスから変更してインストールを行っている場合、環境設定ファイル
- SECのインストール先を展開します。
SECのバージョンアップ¶
- 注意事項
- サービスが停止しているとアップグレードモードで起動しないため、サービス停止している場合は
個別にサービス開始するか、マシンを再起動するなどして通常起動させてからインストーラを起動します。 - バージョン4.xなどの非常に古いバージョンのSECから継続使用している場合、直近のDBではなく古い
バージョンのDBを既存バージョンと認識してしまい、アップグレードモードでインストーラが起動しない
ことがあります。この場合はManagementStudio等を利用して直近以外のバージョンを退避削除することで
問題を回避出来る場合があります。
- サービスが停止しているとアップグレードモードで起動しないため、サービス停止している場合は
- 新しいSECのインストーラ(sec_531_sfx.exe等)を実行します。
- ライセンス同意などを進めて、最後の画面が「アップグレードの準備完了」画面となっていればインス
トーラはアップグレードモードで起動しています。ここがインストールとなっている場合は、前述の
注意事項を確認して問題を調査してください。問題が無ければアップグレードを実行します。 - アップグレードが完了したら、指示に従い再起動を行います。
- 再起動後、自動的にSECが起動するためメニューの「ヘルプ」からバージョンを確認します。
- バージョンが最新になっていればアップグレードは完了です。
補足¶
- バージョンアップ後の旧データベースについて
アップグレードされたデータベースは、従来のデータベースを利用しているわけではなく新規に作成
されています。そのため管理台数やポリシー数によっては1GB程度の旧データベースが累積していく
可能性があります。
SQL ServerがExpress版の場合は容量制限が10GBのため、何か別のサービスと共存している場合には
容量が枯渇する可能性があります。旧データベースは基本的には以降使用されないので、上記手順で
バックアップを取得し、アップグレードが完了した後には削除した方が良いかもしれません。