Sophos Enterprise Console エアギャップ環境の作成¶
エアギャップ環境とは¶
エアギャップ環境とは、SECを含めた環境がインターネットから隔離されており、
アップデートに必要なデータを手動で配置し、それを元に更新を配布する環境を
指します。
通常ではEnterprise Console(SEC)またはUpdate Manager(SUM)がインターネット上の
Sophosサーバからアップデート用のデータを取得し、インストーラおよび更新データ
として生成します。
エアギャップ環境では、この処理を「更新データ取得用の環境」と「実際のエンド
ポイント管理および更新データ配布用の環境」の2つに分けて実装します。
前提条件¶
更新データは「そのまま置き換えられる手動更新用のファイル」としてメーカが配布
しているわけではありません。データ取得用にSECをもう1台作成して、更新データを
生成するためのバイナリデータ(Warehouse)を取得する必要があります。
- 構成
- データ取得用のSEC
- インターネットに接続し、Warehouseを取得する環境
- エンドポイントは管理しないため、SUM以外は設定しません
- エンドポイント向けのライセンスIDはこちらに登録します
- 管理用のSEC
- ネットワークから隔離され、エンドポイントとのみ通信出来る環境
- エンドポイントを管理するため、ポリシー設定を行っています
- 別途取得したWarehouseをローカルコピーするためライセンス登録を行いません
- データ取得用のSEC
SEC自体はライセンス不要で構築可能です。また、Windows7などのPC向けOSにも導入
できますので急遽必要になった場合は、管理や配信等負荷のかかるタスクの少ない
データ取得用のSECを余剰リソースなどで構築することをお勧めします。
データ取得用のSECでの設定方法¶
- 設定内容
まず、最終的に運用側のSECで利用する想定の製品種別(対象OS製品)をデータ取得用
のアップデートマネージャのサブスクリプション(推奨バージョンなど)に登録します。
エンドポイント向けインストーラが作成されるところまでを確認します。- 補足
チェックされた製品種別(対象OS製品)とプルダウンメニュー(Recommendedなど)が網羅
されていれば大丈夫です。サブスクリプション数や名称まで同一にする必要はありません。
たとえば、プルダウンで一つしか設定出来ないWindows用製品バージョンを「Preview」
「Recommended」両方取得したい場合などにサブスクリプションを複数作成します。
- 補足
- コピー対象について
データ取得用のSEC作成された下記のフォルダが管理環境のSECにコピーする対象です。
これをリムーバブルメディアなどに保存しておきます。C:¥ProgramData¥Sophos¥Update Manager¥Update Manager¥Warehouse
管理用のSECでの設定方法、およびデータの転送¶
- ローカル更新用の共有フォルダの作成
管理環境のSECのサーバにWindows共有フォルダを作成します。例:C:¥ProgramData¥Sophos¥LocalUpdate 共有名称は仮にLocalUpdateとします。
- 更新データの配置
前項でリムーバブルメディア等に保存したWarehouseを作成した共有フォルダにコピーします。例:C:¥ProgramData¥Sophos¥LocalUpdate¥Warehouse zip圧縮などを行い展開した際に「Warehouse¥Warehouse」などフォルダが 二重作成されている場合がありますので、フォルダ階層に注意してください。
- アップデートマネージャの設定
アップデートマネージャの「アップデート元」を設定します。インターネット上のSophosサーバ
からの取得ではないので、確認ダイアログが表示されますが無視してかまいません。¥¥localhost¥LocalUpdate
- 更新の実行
アップデートマネージャで「今すぐアップデート」を実施出来ることを確認します。- この処理は通常60分間隔で自動的に実行されています。Warehouseのコピーの途中で自動実行
されてしまった場合、一時的にエラーが報告されることがあります。次回実行が正常に完了すれば
警告はクリアされます。
- この処理は通常60分間隔で自動的に実行されています。Warehouseのコピーの途中で自動実行
次回以降の更新作業¶
- 実施する作業
- 更新取得のSECのWarehouseフォルダのコピー
- 管理用のSECのLocalUpdate内のWarehouseフォルダを差し替え
- 管理用のSECでのアップデートマネージャの「今すぐアップデート」処理を実行
- 更新間隔の目安
Sophosは随時定義ファイルを配信しておりますが、月1回随時配信ファイルをマージするために
メンテナンスバージョンアップを伴う更新を行っています。手動更新するタイミングはこれらを
考慮してスケジュールしてください。(メーカでは毎日更新するように推奨しています)